こんにちは、Katyです。
Instagramを中心に写真を投稿していて、現在は約2万人の方にフォローいただいています。
普段はSony α7やNikon Z6IIを使いながら、風景や光を生かした写真を中心に撮影しています。


私もカメラを始めたころは、そのたびに一つずつ調べていました。でも全部を暗記する必要はありません。「レビューにこれが書いてあったら、何の話?」が分かれば十分です☺️
レンズを探してレビューを読んでいると、単焦点、ズーム、開放F値、絞り羽根、APO、非球面、口径食、回折など、数多くの専門用語が登場します。
さらに中古レンズまで見始めると、カビ、クモリ、バルサム切れなど、状態を表す言葉も増えてきます。
この記事では光学そのものを詳しく学ぶのではなく、「レビューにこの言葉が書かれていたら、どういう意味なのか」が分かるところまで、写真を撮る側の視点から整理していきます。
まずは基本|単焦点・ズームと、広角・標準・望遠は別の話

「単焦点で広角?」「望遠ズーム?」と、言葉が重なるからややこしく感じます。でも実は、2種類の分類が一緒に出ているだけです。
単焦点/ズームは、焦点距離を変えられるかどうかを表します。
- 50mmのように焦点距離が一つだけなら単焦点レンズ
- 24-70mmのように焦点距離を変えられるならズームレンズ
一方、広角/標準/望遠は、そのレンズがどの程度の範囲を写すのかという分類です。
- 24mm F1.8 → 広角の単焦点
- 24-70mm → 標準ズーム
- 70-300mm → 望遠ズーム
このように、それぞれを組み合わせて表現します。
焦点距離の区分は、人や文脈によって多少異なります。
私は28-70mmの標準ズームを長く使っているため、感覚的には28mmより広い側を広角、70mmより長い側を望遠として考えることが多くあります。
85mm、90mm、135mm付近は「中望遠」と呼ばれることもありますが、この言葉をあまり使わない方もいます。
そのため、初心者の段階では「何mmから絶対に望遠なのか」と細かく暗記する必要はありません。
「50mmは肉眼に近い」ってどういう意味?|望遠の圧縮効果とは

「50mmは人の見た目に近い」と読んでファインダーをのぞいたら、「いや、肉眼より小さく見えるじゃん?」と思ったんです🤣 ここでいう“近い”は、被写体の大きさそのものの話ではありません。
50mmが「肉眼に近い」と説明される場合、ファインダー内で被写体が肉眼と同じ大きさに見えるという意味ではありません。
50mm付近では、広角のように空間が大きく広がって見えたり、望遠のように背景が強く迫って見えたりしにくく、被写体と背景の関係を比較的自然に感じやすいという特徴があります。
そのため、50mm付近は「標準レンズ」と呼ばれることがあります。
私自身、単焦点では50mmを最も多く所有しています。50mm F1.7を1本、50mmマクロを2本。見た景色を極端に広げすぎず、詰めすぎず切り取りやすいところが、私には使いやすい焦点距離です。
一方、85mm、90mm、135mmと望遠側になるほど、背景も大きく写りやすくなります。
その結果、背景が被写体へ近づいたように見え、距離が圧縮されたような印象になります。
これが写真でいう圧縮効果です。
例えば花畑で人物を撮影する場合、人物の後方に少し離れて咲いている花も望遠側では大きく写るため、人物が花に包まれているような表現を作りやすくなります。
私も、比較的自然な見え方を残したい場合には50mmを使い、背景の花をさらに大きく見せたい場合には90mmを使うことがあります。
50mm:比較的自然な見え方を作りやすい
85〜135mm:背景を大きく見せ、少しファンタジー寄りの表現を作りやすい
厳密には撮影距離なども関係しますが、まずは「広角ほど背景を広く小さく、望遠ほど背景を大きく見せやすい」と考えると分かりやすくなります。
単焦点は、最初から全部そろえなくて大丈夫

そのうち「気づけばこのあたりばかり使ってるな」という焦点距離が出てくるんです。そこから単焦点を足せばいいので、最初から全部そろえなくて大丈夫ですよ。
私自身、焦点距離ごとに単焦点レンズをすべてそろえているわけではありません。
50mmは使用頻度が高いため複数所有していますが、広角単焦点は持っていません。次に増やすのであれば、135mmや200mm付近が候補です。
単焦点レンズは明るく、描写にも魅力のある製品が多い一方、撮影場所で焦点距離を変更できないという不便さがあります。
まだ自分がよく使う焦点距離が分からない段階では、「もう少し引いて撮りたいのに画角へ入らない」「少し寄りたいのに焦点距離を変えられない」といった不便さの方を強く感じることもあります。
そのため、まずズームレンズで自分がよく使う焦点距離を確認し、その焦点距離を単焦点で補う方法は、初心者にも取り入れやすい選び方です。
「50mm F1.8」ってどう読むの?

でも、一つずつ分けて読めば意外と簡単です。まず「50mm」と「F1.8」を別々に見るところから始めれば大丈夫です。
50mm F1.8の場合
50mmは焦点距離を表します。
F1.8は開放F値です。
開放F値とは、そのレンズで最も絞りを開いた状態で使用できるF値のことです。
つまり「50mm F1.8」は、焦点距離50mmで、F1.8まで絞りを開けられるレンズという意味になります。
「28-70mm F3.5-5.6」は?
28-70mmは、28mmから70mmまで焦点距離を変えられるズームレンズであることを示します。
F3.5-5.6は、広角側ではF3.5まで開けられ、望遠側ではF5.6が開放F値になることを表しています。
つまり、ズーム操作によって使用できる最小F値が変化します。
このようなレンズは、可変F値ズームと呼ばれます。
「1:3.5-5.6(22)」って何?
古いレンズでは、1:3.5-5.6(22)のような表記を見ることがあります。
- 1:3.5-5.6 → 開放F値がF3.5〜F5.6
- (22) → 最大でF22まで絞れる
つまり、「開放F値はズーム域によってF3.5〜F5.6へ変化し、最大ではF22まで絞れるレンズ」と読むことができます。
「F2.8通し」って何が通っているの?

私はMモードを使うようになって、この便利さが分かりやすくなりました。ズームしても開放F値が変わらないので、明るさを組み直す手間が一つ減るんです。
24-70mm F2.8や70-200mm F2.8などのレビューでは、「F2.8通し」という表現をよく見かけます。
これは、ズーム全域で開放F値がF2.8のまま変化しないという意味です。
広角側でも、中間域でも、望遠側でも開放F値はF2.8です。
特に違いを実感しやすいのが、Mモードで撮影する場合です。
例えばF3.5-5.6の可変F値ズームを使い、ISOとシャッタースピードを固定して撮影しているとします。
広角側でF3.5を使用していても、望遠側へズームすると開放F値がF5.6となり、F3.5を維持できません。
その結果、ズーム操作によって写真が暗くなり、ISOやシャッタースピードを再調整する必要が生じます。
F値通しのズームでは開放F値が変化しないため、この調整を減らすことができます。
ただし、F2.8通しのレンズは高性能なモデルが多い一方、価格が高く、重量も増える傾向があります。
より大きなボケや特定の焦点距離で高い描写性能を求めるのであれば、その焦点距離のみ単焦点レンズを使う方法もあります。
私自身が所有している通しズームは、Minolta 35-70mm F4、Minolta 70-210mm F4、NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sなどです。
「通しだから必要」と考えるのではなく、撮影方法に必要かどうかで選んでいます。
絞り羽根って何?

数字だけ見ると多い方が良さそうに見えますよね。でも私は、羽根の枚数だけでなく、実際の玉ボケや光芒の作例まで見るようにしています。
レビューでは「7枚羽根」「9枚羽根」「11枚羽根」といった表記があります。
これは、レンズ内部にある絞り羽根の枚数を示しています。
絞り羽根は、レンズ内部で光を通す穴の大きさを調整する部品です。
F値を変えると絞り羽根が動き、光が通る穴の大きさが変化します。
ただし、羽根の枚数が多ければ必ず高性能になるというものではありません。
羽根の枚数だけでなく、その形状もボケや光芒の形へ影響します。
円形絞りって何?
絞りを閉じると、光が通る穴は多角形になりやすくなります。
そこで、絞り羽根に丸みを持たせ、できるだけ円形に近い開口部を維持するよう設計したものが円形絞りです。
分かりやすい例が玉ボケです。
- 木漏れ日
- イルミネーション
- 水面の反射
こうした光源をぼかした場合、背景に丸い光が現れます。
円形絞りは、少し絞った状態でも玉ボケを円形に近く見せるための工夫です。
口径食って何?

真ん中では丸いのに、端へ行くとレモンみたいな形になることがあります。レビューで「口径食あり」とあったら、まずそこを見ればOKです。
画面中央では丸い玉ボケが、画面端へ行くほど細長い形になることがあります。
この現象が口径食です。
レンズ内部で光の一部が遮られることで、画面周辺のボケが欠けて見えます。
口径食があるから悪いレンズという意味ではありません。
玉ボケを大きな作品要素として使う場合には気になりますが、撮影内容によってはほとんど問題にならないこともあります。
二線ボケって何?

私は背景がどう溶けていくかもかなり見ます。大きくぼけても、枝や草がザワザワすると気になることがあります。
背景に枝や草など細いものがある場合、ぼけた線の輪郭が二重に見えることがあります。
これが二線ボケです。
レビューで「ボケが硬い」「背景がざわつく」と表現されている場合、こうした描写を指していることがあります。
ボケは、単純にどれだけ大きくぼけるかだけではありません。
ピント面から背景へどのように溶けていくかにも、レンズごとの特徴があります。
回折って何?|絞れば絞るほどシャープになるわけではない

光芒を出したいときはF22を使うことがあります。解像感だけなら不利でも、「今回は光を星みたいに見せたい」という表現を優先することがあるんです。
F値を大きくすると、手前から奥までピントが合って見える範囲は広がります。
しかし、F8、F11、F16、F22と絞れば絞るほど解像感が高くなるわけではありません。
絞りを小さくしすぎると、小さな開口部を通った光が広がり、細かな部分の解像感が徐々に低下します。
これが回折です。
そのため、画質だけを考えれば絞りすぎない方が有利な場合があります。
ただし、回折があるからF22を使ってはいけないわけではありません。
解像感と引き換えに光芒などの表現を選ぶことも、写真表現の一つです。
APOって何?

まず「色ズレを抑えるための設計なんだな」くらいで大丈夫です。レビューなら、白い花や逆光の枝を見てみると意味が分かりやすくなります。
APOは、Apochromatic(アポクロマート)の略です。
APOを理解するには、まず色収差を知っておくと分かりやすくなります。
色収差って何?

光には、赤、緑、青など異なる波長が含まれています。
色によってレンズを通過した際の曲がり方がわずかに異なるため、すべての色を完全に同じ位置へ集められない場合があります。
その結果、白い花の輪郭が紫色に見えたり、逆光の枝に緑色が出たり、明暗差の大きい境界に紫や青が現れたりすることがあります。
これが色収差です。
APOは色収差をよりしっかり補正する設計
APOレンズは、複数の色の光をできるだけ同じ位置へ集め、色収差を抑えることを目的とした設計です。
レビューに「APOらしく色収差が少ない」と書かれていた場合には、白い花、逆光の枝、明暗差の大きな境界などを作例で確認すると、意味を理解しやすくなります。
ただし、APO=色収差が完全にゼロという意味ではありません。
また、APOという名称の使い方もメーカーによって完全に同じとは限りません。
ED・UD・SLD・FLDって何?

全部覚えなくて大丈夫です。「色ズレを抑えるために使う特殊な光学材料なんだな」と分かれば、レビューを読むには十分です。
代表的なEDは、Extra-low Dispersionの略です。
簡単に言えば、色収差を抑えるために使われる低分散系の特殊な光学材料です。
メーカーによってUD、SLD、FLDなど異なる名称が使用されます。
APOとEDは同じもの?
APO
色ズレをよりしっかり補正しようとする設計
EDなど
色収差の補正に使われる光学材料
そのため、「APOとEDはどちらが上か」という比較にはなりません。
それぞれ役割が異なります。
非球面レンズ/ASPHって何?


私は「画質を整えたり、レンズを小さくしたりするための工夫なんだな」くらいで見ています。枚数だけで優劣は決まりません。
非球面レンズは、英語でAsphericalと呼ばれ、レンズ名などではASPHと略されることがあります。
一般的なレンズは球面を基本とした形状をしていますが、球面だけでは光を理想通りに集めにくい場合があります。
そこで、単純な球面ではない複雑な形状を採用したものが非球面レンズです。
球面収差や歪曲などを補正したり、レンズを小型化したりする目的で使用されます。
ただし、非球面レンズの使用枚数だけでレンズ全体の性能を判断することはできません。
フレアとゴーストって何?

逆光ではフレアやゴースト自体を表現として使うこともあります。レビューを見るなら「出る・出ない」だけじゃなく、出たときの形が好きかまで見ると面白いですよ。
フレアは、強い光がレンズ内部で散乱し、画面全体が白っぽくなったり、コントラストが低下したりする現象です。
ゴーストは、レンズ内部で反射した光が丸や多角形などの形となって画面へ現れる現象です。
夕日など強い光源を画面内へ入れた際に、光の玉が複数並んで現れるものが代表的です。
最近のレンズではコーティングなどによって抑えられていますが、写真表現として意図的に利用することもできます。
中古レンズの「チリ・カビ・クモリ」は全部違う

私は「微細なチリ」ならそこまで怖がりません。でもカビやクモリ、バルサム切れは少し慎重に見ます。似たような言葉でも状態はかなり違います。
チリ・ホコリ
レンズ内部へ入った小さなホコリです。
古いレンズでは多少のチリが入っていることは珍しくありません。
少量であれば、通常の撮影でそのまま黒い点として写真へ写ることはほとんどありません。
そのため私は、「微細なチリあり」だけであれば、それほど大きな問題とは考えません。
カビ
レンズ内部で菌類が繁殖した状態です。
糸状、蜘蛛の巣状、点状など、さまざまな形で現れます。
軽度であれば写真への影響が分からない場合もありますが、進行するとコントラスト低下や逆光時の白っぽさにつながることがあります。
また、コーティングなどへダメージが残る場合もあります。
私はチリより慎重に確認します。
クモリ
レンズ内部が白っぽく曇った状態です。
通常の光では問題がないように見えても、逆光になると影響が現れる場合があります。
- コントラストが低下する
- 光が広がる
- 写真全体が白っぽくなる
オールドレンズで「柔らかい描写」と感じていたものが、実際にはレンズのクモリによる影響だったという場合もあります。
私は、レンズ本来の個性と経年劣化は分けて考えるようにしています。
バルサム切れって何?
レンズの中には、複数のレンズを接着して一つのレンズ群としているものがあります。
その接着部分が劣化し、剥がれたり変質したりした状態がバルサム切れです。
白っぽく見えたり、虹色の模様のように見えたりする場合があります。
表面を清掃すれば取れる汚れではありません。
中古商品に「バルサム切れあり」と記載されている場合、私はかなり慎重に確認します。
拭き傷って何?
レンズを清掃した際についた細かな傷です。
軽いものであれば撮影への影響がほとんど分からない場合もあります。
ただし、深い傷、大量の傷、コーティングまで傷んでいる状態では、特に逆光時に影響が現れる可能性があります。
中古レンズを見る際には「傷あり」という表現だけではなく、どの程度の傷なのかまで確認したいところです。
「絞り羽根に油」って何?
これはレンズのガラスではなく、絞り機構の問題です。
古いレンズでは、内部の油が絞り羽根へ付着する場合があります。
その結果、設定したF値まで素早く絞れない、絞り羽根の戻りが悪いといった不具合につながることがあります。
古いMFレンズでは、ガラスの状態だけでなく、絞り羽根が正常に動くかも確認したいポイントです。
専門用語が分かると、レビューの見方が変わる

APOなら「あ、色収差を見るんだな」。口径食なら「画面端の玉ボケだな」。それくらい分かれば、レビューはかなり読みやすくなります。次に見たとき「あ、これ知ってる☺️」が一つ増えれば十分です。
専門用語をすべて暗記する必要はありません。
- APO → 色収差を見る
- 口径食 → 画面周辺の玉ボケを見る
- 円形絞り → 少し絞ったときのボケの形を見る
- 薄クモリ → 逆光時のコントラストを見る
というように、用語が分かることで、作例のどこを確認すればよいのかが分かるようになります。
それだけでも、レンズレビューから得られる情報は大きく変わります。
専門用語を覚える目的は、詳しい人に見られることではありません。
その言葉がレビューに出てきたとき、「では、この作例のどこを見ればいいのか」が分かることが大切です。
一つずつ意味が分かるようになると、レンズレビューは単なる難しい文章ではなく、自分がレンズを選ぶための情報として読めるようになります。
撮影の様子や作例は、Instagram(@katy.shot)でも紹介しています。よかったらフォローしていただけると嬉しいです。